momo2994のブログ

5年7ヶ月にわたる小腸がんの闘病生活、最後は大好きな自宅で家族に見守られながら旅立った夫の闘病記です。

せん妄

11月30日

前日の昼間眠くてしゃーないと言いながら

看護師さんが来た時に少し起きていたくらいで

殆ど寝ていました。

そのせいか夜11時頃からは全然寝られず

ずっと起きていました。

夫が起きているのは分かっていたのですが 

私も朝が早いのでウトウトしていると

夫がベッドから何か落として、拾ってーとか

元気になっていろいろ話して来るので

つい、ちょっと寝かせてと少し怒って言うと

夫は今は夜か? 分からんかったわ、

寝ときや、俺起きとくわ 

と何だかあまりわかってない様子でした。

こんな夫に怒ってしまう自分が今から思うと

本当に嫌になります。

 

もう食べる事にもあまり興味が無くなって

朝はお粥2~3口、昼はシュークリームを1口

食べただけで、後はお茶を飲むだけでした。

 

胃ろうからは廃液が700mlでて順調でしたが

パウチからは140mlしか出なくなりました。

 

食べなくなった頃からでした、

夫がおかしくなって来たのは。

それまで、タバコの口を開けたりするのに

ハサミを使っていたのですが

いきなりそのハサミを振り回して

 

もう死ぬー、死にたい!!

 

と言って自分の頭に持っていきそうになり

慌てて止めました。

死にたい、死にたいと騒ぎ、

ハサミを取り上げると殺してくれー

と言ったりして手が付けられませんでした。

 

暫く騒ぐと疲れたのか、おとなしくなりましたが

機嫌は悪く私が何か言っても

返事もしませんでした。

何かボンヤリ考えているみたいでした。

 

看護師さんが来ても機嫌は悪く

意味不明な事を言ってました。

廃液のでなくなったドレーンを引っ張って

痛いと言ったり、座りたいとか、腹減ったとか

看護師さんにいろいろ言ってました。

 

パウチの上に空いた穴はかなり大きくなり

当てていたパットにいっぱい漏れていました。 

看護師さんはパウチを外したのですが

皮膚が薄くなりもう貼れないので

大きなガーゼを重ねて当て、そのうえから

パットを当ててくれ、オムツで抑えました。

 

そしてこの日、看護師さんはむくみが酷いから

もう点滴も500mlも要らない、

半分にした方がいいと思うので

考えておいて下さいと言いました。

 

最後の命の水の点滴! それをたった250ml!

 

私は夫に、死刑の宣告をされた様な気がしました。

 

私は看護師さんに娘と相談しますと言いました。