momo2994のブログ

5年7ヶ月にわたる小腸がんの闘病生活、最後は大好きな自宅で家族に見守られながら旅立った夫の闘病記です。

孫たちをハグしました

11月18日

11月10日から出なかった胃ろうからの廃液が

16日に出たものの17日はまた出なくなり

どうしたものかと思ったのですが

この日は吸引で600mlも出ました。

 

そのせいか嘔吐もなく、もう先が短いのだから

少しくらい痛くても食べたいものを

食べようと思うと言いました。

 

そして高級な卵って一度食べて見たいと前から

思ってたのやと夫は言いました。

それを聞いてた次女は探し回った挙げ句

イオンで一個100円の卵を買ってきてくれました

卵かけご飯専用の醤油まで買ってきてくれ

夫は喜んで高級卵に専用醤油をかけて食べました

 

夫はお茶碗に半分くらいでしたが

美味しそうに食べていました

お前も食ってみぃ、と言い

私が食べるのをニコニコしながら見ていました

夫も美味しいと言ってましたが

やはり普通の卵と味が違いました。

 

痛みはフェントステープで抑えられ

アンペックは1日2回だけ

予防のつもりで使っていましたが

足の痛みにはあまり効かないので

ボルタレンはやはり必要で

1日3~4回は使っていました。

 

夕方、末娘が孫たちを連れて

夫もの様子を見に来てくれました。

夫はあんこう鍋を食べたいと言いましたが

孫たちはお肉も食べたいと言うので

しゃぶしゃぶ肉も用意して置きました。

 

夫はあんこうの皮のようなゼラチン質の物が

大好物で一人で全部皮や

骨に付いている身を食べてしまいました。

もう無いのかとまで言っていました。

そして孫たちの食べる様子を

目を細めて見ていました。

 

食べ終わると孫たちに

こっちへおいでと呼びました。 

最初にももちゃんが夫の前へ行くと

夫はもっとこっちへおいでと言いながら

ももちゃんをギュッと抱きしめました。

ももちゃんはキョトンとしていましたが

夫はずっと抱いていました。

目が潤んでいたみたいでした。

 

それから夫はななもおいでと言い

ななちゃんもギュッと抱きしめました

ななちゃんはもう分かっていたみたいで

神妙な顔をしていました。

まだ夫は頭もしっかりしていました。

その時に抱くことが出来たのは

夫も孫たちも心に残る

出来事になったと思います。