入院〜手術
手術までの間、私も毎日朝から付き添っていました。
ただでさえ食欲のない夫は、病院の食事は殆ど食べられま
せんでした。それを知ったU先生は、「家から好きな物を
持ってきて食べて良いですよ。何時でも持ってきて下さい
看護師にも言っときますから」と言ってくれました。
誠実でとても優しいこの先生を、夫はとても気に入り信頼
していました。
先生の言葉に甘えて、夫は自分が今食べられる物を色々と
考えて、私に持ってこさせました。
小さなサンドイッチや好きな果物などを、お弁当箱に入れ
て持っていくと、看護師さん達に「わ~可愛い!美味しそう
」なんて冷やかされていました。
点滴もしていましたが、何とか少しでも食べて手術に耐え
られる体力をつけて欲しい。痩せて背骨や肋骨の 浮き出た
身 体、手足はむくみ先生や看護師さんにまで私の父親と
間違われる程弱っていました。本当にこんな身体で手術な
んか出来るのか、それを薦めた私は選択を間違ったのでは
ないかと悩んだりもしました。逆に覚悟を決めた夫は強い
人です、普段と変わらず散歩したり、デイルームで治った
ら、あれを食べたい、これを食べたいとか前向きな話ばか
りしていました。私に余計な心配をさせないようにして
いたんだと思います。