大掃除
抗癌剤をしなければ、とうにその命が終わっていたはずの
夫は、12月に入ってからというものは、毎日の様に掃除に
励んでいました。何でも徹底的にしなければ気がすまない
人でした。毎年冬になると調子が悪く、掃除どころか新聞
配達さえ、やっとの思いでしていました。一度調子が良か
った年は、孫たちがずっといましたので、何もできません
でした。
台所などは、食器棚から、冷蔵庫の裏まで目につくものは
全てきれいに掃除し、磨いていました。
ベランダや玄関などは、水洗いしたあと雑巾がけまで、
しているのを見てびっくりしたのを覚えています。
これが自分の出来る最後の大掃除になるのが、分かって
いたのでしょうか?
何時間もかかって、今日はここまでと言って終わると、
ぐったりしてまだ本当の体力は無いのかなあ、と寂しそう
にしていました。
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