momo2994のブログ

5年7ヶ月にわたる小腸がんの闘病生活、最後は大好きな自宅で家族に見守られながら旅立った夫の闘病記です。

普通の幸せ

平成28年は、夫にとっても体調が良く、孫たちとの触れ合

いや、気になっていた不用品の整理や大掃除も出来、満足

な一年間だったと思います。

夫の努力もあったでしょうが、進行の早い腹膜播種が、

1年間大きくならなかったのは、奇跡の様な事だったと思い

ます。

3度の大きな手術を乗り越え、ボロボロになっていた身体で

ここ迄頑張って来てくれたことには、今からでも感謝して

もしきれません。

あの頃の元気な夫は、それ迄の人生でやり残した事を一生

懸命していたのだと思います。

夫にとっての幸せとは、普通の生活を送れるという事だっ

たと思います。

私とのおしゃべり、一緒に買い物に行ったり、競馬をした

り、孫たちと遊んだり、人から見ればなんだそんなものと

思われるかも知れません。でも私には、夫の考えていた事

や気持ちが、手にとる様に分かります。



私は夫が働けなくなった時に、自分が昼間働こうとは思い

ませんでした。自尊心の強い夫を一人家に残して、その代

わりに私が働いて生活費を稼ぐなんて、そんな事考えた事

もありませんでした。生活は苦しくても、仕事が出来なく

て落ち込む事が無い様に、少しでも一緒にいて夫の辛さを

分かってあげたいから、身体を楽にしてあげたいから、

13年間二人で新聞配達を続けて来ました。

そして昼間はずっと一緒にいて、何でも話し合い、お互い

の心は通じ合ってたと確信しています。

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