イレウス管
今度は、M先生がイレウス管をいれてくれる事になりまし
た。夫は一旦覚悟を決めると、いつもどんな嫌な事でも
泣き言を言ったり、愚痴を言ったりした事はありませんで
した。
嫌なら嫌とその場で、はっきりと断わっていました。その
為、よく人と衝突していましたが…。前の主治医のI先生
とは、特によくやり合っていました。
M先生は大変上手で、夫はあまり苦しくなかったと言って
ました。その代わり、今のどが痛いし、水が飲み込みにく
くて困ると言ってました。
そのまま4〜5日かけて減圧していき、その後手術という事
になりました。
お腹の痛みも無くなり、吐き気も治まった事で、少しは
元気になった夫は、病院の中を散歩したりする、いつもの
夫になっていました。
夫は、絶食で点滴しながら、鼻から太いチューブが出て
点滴棒に廃液の容器を括り付けた物を押しながら、文句
ひとつ言わず、手術がうまく行けば、何を食べようかな
と言ってました。
どうやらこの性格だけは、末娘に遺伝したみたいです。