momo2994のブログ

5年7ヶ月にわたる小腸がんの闘病生活、最後は大好きな自宅で家族に見守られながら旅立った夫の闘病記です。

補聴器

夫は難聴でした。病気をする迄はそれ程でもなかったので

すが、若い頃に一度補聴器を買ったことがあります。

何とか治す事は出来ないものかと、大学病院まで行って調

べて貰ったのですが、耳自体はどこも異常ありませんでし

た。そして耳の神経が半分眠っているような状態です、と

言われました。もっと音を聞いて、耳を起こして下さい、

みたいな事を言ってたと思います。そして補聴器を紹介し

てくれました。

その時は、大学病院の先生が言うんだからと思い、早速

紹介してくれた補聴器専門店へ行きました。

いろんな種類がありましたが、耳の穴にすっぽり入り目立

たないのがあったので、妙なところで恥ずかしがりの夫で

も、気に入って買いました。

当時、両耳で40万円もしたのですが、耳垢のゆるい夫には

合わなかったのか、故障ばかりして何度も直して貰ったの

ですが、結局使いものにならず諦めました。

ところが夫は、最期くらいちゃんとみんなの声を聞きたい

し、今の補聴器は良くなってるだろうから買いに行く、と

言い出しました。

昔と違って、今の補聴器は耳掛け式でも、小さく目立たな

くなっており、夫も気に入って買いました。

夫はいつも、俺は稼ぎも無いけど、無駄遣いはしないと言

ってましたので、高額な補聴器など買う事はずっと為らっ

ていたのだと思います。

でも、もう本当に最期だと覚悟したのでしょう。補聴器は

25万円しました。それでも安い方でした。高い物は100万

円以上の物もありました。夫が為らう のも無理はありませ

んでした。
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