momo2994のブログ

5年7ヶ月にわたる小腸がんの闘病生活、最後は大好きな自宅で家族に見守られながら旅立った夫の闘病記です。

言い争いの末に

その日の夜、私は夫と激しく言い争いをしました。

弱った夫に対して、言ってはいけない事も言ってしまいました。

 

自分の気持ちが分かって貰えず、いつもは私が少しくらい言っても、あんなに怒ったりしない夫が酷く怒りました。

 

夫は既に黄疸が出る程肝機能が悪化し、血糖値もひどく高くてインスリン注射が必要なくらいでした。また麻薬も大量に使っている事や幻覚が見えたり、決して普通の精神状態では無かったと思います。

 

私も先生や看護師さんから夫の今後について厳しい事ばかり言われ、心はめちゃくちゃな状態でした。

 

お互いを思いやる余裕など、どちらにも無かったと思います。

 

私は夫に退院出来るように、お願いやから先生の言うようにチューブを入れて液を出してもらって、と頼むと夫は、痛い事はもう嫌や絶対にしないと言いました。

 

私はそんな事言ったらいつまでも退院出来ないと言うと、そんなら訴えてでも帰ると言い出す始末で、もうなんと言っても聞きませんでした。

 

何とか処置を受けて少しでも退院出来る様にしようと言っても全く聞いてくれず、ひどい言葉を投げつけてきます。

 

私もそんな夫についつい夫を傷つける事を言ってしまいました。個室なのでつい大きな声で夫も私も怒鳴り合い、騒ぎを聞きつけた看護師さんが止めに来てくれました。

 

看護師さんは夫に何事か話し、私は外で待ってました。暫くして中へ入ると夫は大人しくなっていました。

 

私もついつい夫と言い争いをしましたが、普段と違う夫に何がなんだか分からず、自分を見失っていたみたいでした。

 

そして次の日、新しい主治医の時にI先生が来てくれて、夫に優しく処置の時に事を言ってくれると、夫は何事も無かったかの様に、わかったやって下さいと言いました。