momo2994のブログ

5年7ヶ月にわたる小腸がんの闘病生活、最後は大好きな自宅で家族に見守られながら旅立った夫の闘病記です。

酷くなるせん妄

12月1日

点滴は半分にしようと思っていたのですが

やはりウトウト寝ている夫を見ていると

減らす事は出来ませんでした。

 

朝から何も食べずお茶も少し飲むくらいでした。

目を覚ましたときに、死にたいと言い

ボールペンを掴み頭をコンコン叩いていました。

そんな事しても死なれへんで、痛いだけやで

と言うと、夫は怒って

包丁持ってこい、ハサミでも何でも死ねる物

持って来いと騒ぎ出しました。

目が座り、怖い顔をした夫は

もはや今までの夫とは別人の様に見えました。

 

可哀想と言うより怖くなり

やめて、やめてと何度も言いましたが

興奮した夫は

早くしろ!殺せ!殺してくれーと叫びました。

私ももっと落ち着いていればよかったのに

怖くてもうどうにもならず

救急車呼んで病院連れて行くよ!

と夫に言ってしまいました。

夫はそれで死ねるのやったら早く呼べ!

と言うので

死ねる訳なんかないやろ、大人しくさせてもらう為や

と言うと夫は

お前は鬼か!家で死なせてもくれへんのか

と言って益々手が付けられなくなりました。

 

私はどうする事も出来ず鬼かと言われたのが

とにかく悲しくて泣いてしまいました。

 

夫は私が泣くのを見てやっと正気に戻ったみたいで

もういい分った、泣くなと言ってくれました

 

元に戻った夫は今度は静かに

俺を殺すことは無理やったら一緒に死のう

死んでくれるか?

と言いました。私が

そうやね、死にたいわ一緒に

と言うと夫は

それが出来たら一番いいけど出来へん、

俺は一体どうすればいいのや

と悲しそうに言いました。

 

もう完全に普通の夫に戻っていました。

そんな事を考えていたのか

私も夫と思いは同じでした。